2012年8月24日金曜日

10da097f 花村泰平

 先日の報告会で初めてこのようなプロジェクトが行われていることを知りました。その中で文系と理系のそれぞれの学問分野から震災についての研究報告が聞けてとてもためになりました。最初の報告で、原子力発電所が爆発してすぐに行った放射線量の調査で微量ではあるものの、立教大学でも放射線が確認されたという話をうけて、そういえば、あの時は政府は問題ないと言っていたが、それは、放射線はバラまかれたけど、直ちには健康に影響はないから問題ないのかなと報告を聞きながら考えていました。自分は東京の方には放射線は達していないだろうと思っていました。

 子どもにどこまで震災や原発について教えるかという問題を、最後の報告でしていましたが、教育という場面で、どこまで踏み込むのか、というのはかなりデリケートな問題だと感じました。反原発デモでよく見る、原発は危険だから、という理由だけで原発廃止に偏るのではなく、原発は確かに危険だけど、もっと具体的に原発に代わる新しいエネルギーはなんなのか、逆に、今まで原発に頼ってきた理由はなんなのかといったことを議論した方がいいのかなと思いました。

 村瀬先生、河村先生の報告ですが、震災の被害経験で、知人、友人に死者が出たという項目が自分が想像していた以上に多かったこと、それと関連して友人が被災することは政治参加へマイナスの影響があることは河村先生が報告していたようにネットワークが断絶していたりといった要因があると思うのですが、報告会で発表はされませんでしたが、メディアの報道の偏り、特にその内容も政治参加について関連があるのかなと思いました。メディア報道の偏りのその内容は実際に被災者の方たちが経験したこと、つまり、略奪行為に有ったり、避難所でのマナーの悪さを見ることを経験していると言えないでしょうか。地域への親密さを失って、政治参加にマイナスの影響を与えるのかなと思いました。

 今回の発表会では理学部や異文化コミュニケーションといった普段自分が学んでいる社会学とは違った視点から震災について学べました。自分は社会学を勉強しているから、社会学の視点だけで震災を考えがちだった気がするので今回の発表会を受けて、現実は様々な視点からのアプローチが大事だという基本的ではあるものの、忘れてしまいがちなことを再確認できてよかったです。

2012年8月11日土曜日

10DA211Y 仲川千詠

先日の報告会では震災についてを色々な角度から知ることができ良かったです。最初の発表は理系の視点からのもので、普段理系に触れる機会があまりないのでとても興味深かったです。社会学の授業で以前政府の震災に対する政策は遅いと聞いたので、遅いのは政府がただ真剣に取り組んでいないだけと思っていましたがストロンチウムを検出するにはすごく時間がかかってしまうと聞いて、被害の確認をするのも時間がかかることなのだと知ることができました。しかし、他に方の発表にもあったように政府のなかの東北出身者が少ないために政府が震災被害の対策に力を入れていないというのも事実なので、ただ何も調べないで政府を批判するだけでなく、このように、色々な視点から調べることが大切だと思いました。
 また、教育の発表の途中に回ってきた資料の中にバングラディッシュの人々が震災の時寄付金を出してくれたことを知り驚きました。貧しく、自分たちのためのお金もあまりないのに他国である日本のために寄付をしてくれたことは本当に大変なことだったと思います。彼らには感謝でいっぱいですし、それと同時に人として大切なことを学んだように思います。
 震災=原発問題と考えてしまっていましたが、このように色々な視点から学ぶことができ、この震災がどれだけ恐ろしいものか改めて知ることができました。

10da227c 鎌倉 瑞基

先日の研究報告会は、普段自分が触れることのできない現場の状況や知識について学ぶことができたため、非常に有意義なものとなった。物理学の村田先生のご報告では放射性物質であるセシウムや、聞いたこともなかったストロンチウムについて少しは理解を深めることができた。セシウムについては、以前からマスコミやSNS等で盛んに取り挙げられていたのであるが、半減期なる現象すら初めての知識であり、被曝し続けることを回避していかなくてはいけないことを痛感した。
また村瀬先生・河村先生のご報告では、メディアが震災の一部を切り取って繰り返し放送することで我々に震災についての知識を固定化してしまっていることに危機感をおぼえた。被害の大きい街や人々ばかりを放送するのではなく、様々な角度から被災地の住民らにアプローチしていく必要があるのではないか。さらには、地震や津波による震災被害で選挙どころではない、という現状も復興促進の足かせとなっているのではないか。被災地の人々が投票に足を運ばないということは、それだけ国に対して期待していないということであり、共に協力して復興していくという一体感が生まれてこないのかなと感じた。震災は自分の住む国で起きてしまってことであるにも関わらず、その事実についてあまりにも何も知らないことに無責任さを感じた。もっと震災や原発問題について多くの知識を身に付けなくてはならない。

2012年8月10日金曜日

11da134f 伊藤佳幹

研究発表会報告・感想
 
 今回の研究発表会では東日本大震災をメインテーマとし、それを様々な観点から考察している点で非常に興味深いものであった。まず理学部で物理学分野専門の教授の発表で一番興味を抱いたのは、学術的で理論的なデータと現地で得られたそれとの比較・検証です。その1つとして、地震発生直後の4/4に東北全域の2000カ所に出向き、10000サンプルを収集したことです。また地震発生から一ヶ月も満たないこの時期に現地で調査を実施したということは、人体への危険性を顧みず調査者としてデータの正確性を追求したものであるといえる。更にこれらの調査による分析で分かった事実をまとめたものを、これ程の早さで国の機関に提出できたことは、この研究における最も大きな成果であると考えられる。次に、立教大学と東北大学との協同の市民意識調査研究では、メディアで大々的かつ画一的に大衆の意見として報道されているものがある一方で、裏側で掻き消されている真の声(被害者に寄り添った声)を汲み取るものとして非常に有益なものであると考えられる。また私たち2年生は震災発生時と大学入学が重なったりと、どの学年よりも震災に深い関わりがあり、更にこれを大学生活全般における使命として再認識すべきではないかと思う。また資料として先生方が作成したアンケートや研究結果のまとめが配られ、これは私たち学生にとって非常に内容のあるものであり、今後の勉強にも役立つものだと思いました。

11DA268l 寺門奈緒

報告会感想:

 28日に行われた東日本大震災研究報告会では、大学が東日本大震災にどう関わっているのかをよく知ることができた。

 社会学の観点からは、震災後の政治参加についての現状が述べられ、「なぜこれほどまでに震災復興についての議論が国会でなかなか進展が見られないのか」というもどかしさに応えていた。
 特に、東北大の川村教授の研究報告から、次の新たな視点を得ることができた。対策チームなどで最も聞き入られるべきでものは、被災者の人々の声である。その声を議会に届けるのは、当事者である市議会議員の人々となる。そしてその議員を「選ぶ場」である“選挙、投票”が、被災地では行うことが困難な状態にある、ということが問題の根底にあるということだ。
 一般的に、復興のためにはインフラストラクチャーの整備が必要だと言われている。そしてそのインフラストラクチャーと聞けば、まず思い浮かべるのは道路や学校・病院などの施設であろう。
 しかし今回の講演から、インフラストラクチャーの中には、“投票の場をつくること”も大きな比重を占めているのではないだろうか。この整備が遅れれば遅れるほど、現地の人々の声は届かなくなり、適切な対策には結びつかない。市民の『投票参加』への求心力を強める対策に力を入れる必要性が、震災復興には生じてくるということが言えるだろう。

 また、普段触れることのない物理学の観点からの報告も興味深かった。
 テレビなどのメディアのなかでは放射線の測定や、ストロンチウムの測定は、その結果しか述べられない。しかし今回、その測定がどのように行われているのかという点からくわしく理解することができた。そのお陰で、普段なんとなくメディアから聞き流している放射線や、ストロンチウムなどの言葉が、よし現実を帯びて聞こえるようになった。
 このことから、メディアには本当は深刻にとらえられるべき事柄が、経過を飛ばして伝えられることで、現実性を薄めてしまっているのではないか、と感じられた。

 このような理解を得るためにも、新しい観点を得られる「学際的」な見方というのは重要なのだと分かった。そしてその得られた視点に対しどう対処してくことができるのかを、様々な学問分野から取り組んでいくことが、これからは大きな鍵になってくると感じられるようになった。その過程で、大学が果たす役割は大きいということが今回の報告会で知ることができた。

2012年8月9日木曜日

研究会感想 栗原昌之

今回の研究成果報告会に関して、お二方の研究に対する感想を書きます。まず村田教授の研究に関する感想ですが、震災発生直後からほかの教授や大学院生とチームを組み、大学内でセシウム量を計測するなど迅速な行動をおとりになったことを考えると、その時の自分が自分なりに出来た行動は何だったのか、専門性はないにしても震災に関連して何か意味のあることが出来たのではないかと考えさせられました。また、放射線の計測には大変な労力と根気強さが必要なことを初めて知り、研究の目的である新たな計測法の必要性を自分も感じました。二つ目に上條准教授の研究に関して書きます。東日本大震災は私が経験したことの中で大変大きな出来事であり、これからもそれは変わりません。だから今回の出来事を伝えていく側として、これからの子どもたちにどのように伝え、どのように考えてもらうかはとても身近な話題であると思いました。それぞれの様々な意見を調和させて今後の日本社会に反映させていくことは難しいかもしれませんが、原子力や環境問題について子どものころからじっくり考えることは国民一人一人にとって大切なことと思います。

2012年8月8日水曜日

09DA146J 向井 涼太郎

7月28日の震災研究発表会は、理学部、社会学部、異文化コミュニケーション研究科の発表を聴き、「震災」という一つの事象に対しての様々な視点による分析や研究、考察の報告を知ることができ、私にとっては貴重な経験と新たな思考の材料を得ることができた時間でした。

 まず理学部の発表は、普段は社会学部という「文系」のカテゴリーに所属している私にとっては少し難解でしたが、同時にセシウムとストロンチウムの半減期や新規測定法の話は新鮮であり、普段は認識していない視点からの考えを知ることができ嬉しかったです。

 そして社会学部の発表である「震災被学の格差に関する統計的社会調査による実証研究ー震災被害と社会階層の関連」で疑問に思ったのは、「大企業」というカテゴリーであり、私は分析でアンケートの問31と同じ様な変数を置き換えて「大企業」という変数を製作したこともあって、何人以上いれば「大企業」に属するということになっていることにしたのか?と思いました。

資産と被害の関連では、高い資産を持てばそれだけ震災に備えれると考えていた私にとって、地位が高い程、持っている資産が大きいため被害総額も多くなるという答えは予想外でした。 また震災における被害で大きな影響を与えるのは自身への被害だけではなく、友人の被害なども本人の選挙などへのモチベーションに影響を与える、また逆に震災によってコミュニケーションが増えるという「ソーシャルネットワークの喪失、増加」という観点は今後の私の卒論にも加えていきたい要素になりました。

 最後の異文化コミュニケーション研究科の発表は震災とその後の学校学習の関連についてのものであり、私としては二回に渡るアンケート調査の回収法や回収率の低さなどが気になりましたが、震災後の教材、授業の変化という観点は考えたこともなく斬新でした。 また質的調査という、普段の自分達がやっている量的調査とは違うものであり、一人一人の意見が分かりやすいというメリットや全体的な変化や量の比較がしにくいというデメリットも感じることができたのが良い経験になりました。 あと被災地である東北の回収率が低いのは回収法自体の問題や彼らの心の傷が癒えていないことを表している、と考察できます。

 3・11事件という東日本大震災はそこにいる人々の生き方、考え方を大きく変化させてしまうものであり、テレビや新聞などのニュースでは見えない実態を感じる、知るためにまだまだ多くの観点からの調査や分析を行っていく必要性があると、発表会の内容を通して私は思いました。

10DA154H  市川幸弘

今回の東日本大震災被害に関する研究発表は物理、法、教育の3つの分野の専門家のお話を聞くことができ、自分にとってはとても有意義なものとなった。今回行われた3つの研究発表はどれも興味深いものであったが、特に自分は物理の分野の報告が一番印象に残った。

 ストロンチウムという普段あまり耳にしない物質についての説明があった。ストロンチウムは科学的測定が困難で、セシウムよりも人体に影響があるという事実には驚いた。化学式等は自分の頭では完全には理解できなかったがと普段なかなか聞く機会がない分野の話は非常に面白かった。 

 東日本大震災から時間が経過し少しずつ我々の記憶からあの大震災の記憶が風化していることは事実である。しかし、あの大震災は過去の話ではない。現在進行形の出来事なのだ。
大震災の直接的被害はもう収まったが、二次、三次被害が次々と生まれ、日々新たな被害が発生している。その意味でも震災は風化をさせてはならないと思った。

10da179l 横瀬汐里

先日の発表会では普段自分が触れないような学問分野の発表も聞き、一つの問題に対して様々なアプローチ方法があるのだと思いました。特に科学的な話に関しては、メディアでよく取り上げられる話題ですが、実際に研究の経過までの話を聞けることは滅多に無いので良い経験になりました。
被災地の現状をメディアで報じられた物だけで捉えると、「震災被害にあった人」という一つだけの括りで見てしまいがちです。今回の発表のように震災以前の人々の階層に着目するというのは、私にとっては新しい着眼点でした。どの程度の被害でどのような支援が必要であるのか知り得るにはこのような調査も一つの方法なのだと感じました。気にかかる点としては、経済的被害は震災以前の階層差によって差異が現れるろ思いますが、精神的被害は個人的な問題なので難しいのではないかと思います。しかし、一つの復興支援の内容を考える際に非常に参考になる考え方だと思います。
11DA106X 金子 裕紀

先日の震災研究発表では、僕はこのような学会の研究発表会というのは初めてなので大変いい経験ができたと思います。それぞれの専門分野の人たちの複数の違った視点から、一つの震災をとらえることの大切さも実感できたし、新鮮な感じでした。
社会学の発表では、社会層と震災との関係から、震災によって格差というのも浮き彫りになり、それは今後の生活の不安要素につながっているということがわかりました。やはり地域には格差というものが自然にできてしまうものなのだと思いました。
そして今後の課題として、各学問分野の横の繋がりをもっていくことが大切だと思います。

11DA129F 久保田 仁


先日の震災研究発表では、社会学の調査結果から、被災者に対するイメージと実態の乖離があるのだなと感じました。「被災者」という言葉にはメディアなどが創出した一定のイメージがあり、私たちが震災について考える際のフレームを形成しているように思われます。しかし、先生が発表された仙台市の調査結果からは、たとえ同じ被災者であっても年齢によって被害金額に差があることや、収入や企業規模によって不安の度合いに差があることなどがわかり、被災者の多様性というものを感じることができました。このように、人によって必要としている支援の量や質が異なることは、行政が復興を考える上で意識すべきです。しかしながら、行政が被災者一人一人の実情にあった支援を行うこともまた、現実的には困難と言わざるを得ません。行政による支援においては、支援の内容や対象者をある程度カテゴライズする必要があると思いますが、その際に社会学の調査結果を用いることで、被害状況が似ている被災者を実態に即してグループ化するなど、実効性の高い支援の仕組みを生み出せるのではないかと感じました。
ほかにも、物理学や教育学など通常ならば触れることのない視点からのアプローチを知ることができ、よい刺激になりました。東日本大震災は原発事故が併発したという特殊性を持ちますが、それゆえに今回の発表のような学問間の交流が重要になるのではないでしょうか。その中で、社会学はどう社会に貢献できるのかを考えながら学んでいきたいと思います。

10da224f 高橋佑太

今回の震災研究では社会学以外の他分野での研究報告が非常に興味深かった。
化学的見地からの研究報告では、化学物質が与える人体への影響についての話があった。参考になる話であったが、具体的に私たちがどういったことに注意していれば良いのかについての考察が足りないのではないかと感じた。
また、メディアでは報道されないような震災の実態については、私たちがその実態を知りえることで今後の震災対策につながると思うので、ショッキングな内容があるかもしれないが隠さずに国民に伝えていってほしい。
震災後の選挙行動に関する報告では、人々の震災後の政治への不信感が改めて感じられた結果であると感じた。政治行動が震災を利用したものであると国民が感じたことで、ますます政治への疑問が高まったのではないかと考えられるだろう。

2012年8月7日火曜日

10da141z 斉藤有沙

日本にはあらゆる格差問題が潜在しており、それは震災等危機的状況においてより顕著に表れるのだという事を今回の研究発表を通して改めて考えさせられました。
 高齢者や障がい者の方が震災時における死亡率が高かったという事も以前習いましたが、「社会的地位が低いほど震災の被害が大きい」「中小、零細企業、自営業の方が生活に不安感がある」と知り、今現在も震災は格差を広げ生きづらさを感じさせているのだと思いました。また「居住年数が多い程不安感が強い」という項目は意外でしたが、被災地が住み慣れた土地である程そこを離れた新しい暮らしに不安を覚えるのは当然だと納得しました。
 またメディアでは報道されない事柄については、今回のようなアンケートや調査によって話してもらう事はとても重要だと思います。私たちが実態を知るためにも、また被災者が不満や本音を回りに知ってもらう為にもです。
 震災や原発に関する教育については、ただ単に「原発は撤廃するべき」等主張を教えるのではなく、データに基づいた事実を提示することで個人の意見を持たせることが大切だと考えます。
 セシウム・ストロンチウムの観測研究が実際に立教の敷地で行われていたことは知りませんでした。理系ではないので研究内容は非常に難しかったですが、全く異なる学部の発表は新しい見地であり非常に為になりました。
11da187j 乗口海杜
先日の研究報告会では、社会学部に限らず教育や物理、法などの話が聞けてとても興味深かったです。特に物理学の話は普段めったに聞けないので、とても新鮮でした。難しい話でほとんどの内容が理解できませんでしたが、なんとなくわかったような気がします。またほかの分野には社会学部的に通じるところがあるように思えました。
仙台市の調査では一番に感じたのは、やはりテレビなどのメディアから入ってくる情報と現地での実際の状況は違うということでした。テレビなどのメディアは小さな出来事は報道せず、大きな出来事ばかりを報道するので、このような地域間のギャップが生まれてしまうのでしょう。このような情報のギャップをなくすことも大切だと考えます。出来事が起きなければ報道されないので、人々の意識から震災が風化していくのではないでしょうか。このようなことが起きないように、このような調査報告をもっと多くの人に見てもらいたいです。

10DA070Y 多田健太

今回の震災被害の格差に関する研究発表で、日本には気づかれにくい格差というものがやはりあると思った。
生活の満足感は高く、社会の不公平感は強いというデータからもわかるように、普段の生活の質はあまり変わらない程度の格差であるから、日本は格差は少ないと言われているのだが、
震災など、災害時の影響は社会的地位によるという「格差」が存在するのだろう。
この調査によると、将来への不安など、精神的な不安が経済的に恵まれない人ほど多い。
調査では明らかにされていないが、地元の人間関係を震災後豊かにしたのは貧しい層に多いと思われる。
そういった人間関係では解消できない精神的不安定さを、社会的地位が低い人が受け入れて行くのは、新たな意味での格差であると思った。
震災後に経済的支援を行い元の生活を送れるようにすることで、将来の明るい展望を持てるようにすることが政府の緊急課題であるとわかった。


10da267h 永井啓介

先日の研究報告会では、社会学的な視点だけでなく、あらゆる角度から興味深い報告を伺うことができました。私がまず感じたのは、やはりメディアを通して入ってくる情報と現地から得たそのままの調査結果では視点が全く違うということでした。テレビなどを通して私たちに伝わる情報は津波や原発事故などの被害が目立つ一部の地域のものが大半を占め、報道されない事による支援の偏りの存在、震災後の治安の悪化による二次的な被害の発生などの事実は自分にとって興味深いもので、報道の在り方というものを再考させられました。
 調査に関しては、震災に伴う人口減少、被害による現地住民の選挙への意識の変化が興味深かったです。復興に生かすために選挙への参加意識が高まっているという認識が今回の調査によって、違った傾向が存在していることに驚きました。やはり、被害によって生じる選挙どころではないという状況、知人友人の被災が投票と負の関係にあることにより動員が低下する、といったような事実は、今回のような細かい調査無しでは分かり得なかったことではないでしょうか。
 震災から時間がたち少しずつ記憶が風化していくことは事実でしょうが、今回のような科学的、社会学的、教育の観点からの調査結果が基になり解決できる様々な課題があるはずだと感じました。

2012年8月6日月曜日

11da094l 藤原 美和
先日の研究発表会では、色々と考えさせられることがありました。特に、仙台での調査で得られた地元の方々の生の声が印象に残っています。支援が行きわたっていない地域があったり、実際に盗難があったりとテレビで見ていた被害の状況がすべてではないことがよくわかりました。メディアの報道から得られる情報を鵜呑みにせず、当事者の声を聞くことが大切だと感じました。また、調査に関しては、被害状況を聞く質問などは、被災者の方の心の負担とならないよう注意すべきだと思いました。
他にも、教育的な視点や科学的側面からの分析があり、とても興味深く聞かせて頂きました。震災から月日が経ち、現在では人々の関心が薄れつつあると思います。震災を風化させないためにも、さまざまな側面から関心を持ち続ける必要があると思います。
10DA209E 星 暢哉
 
 先日の研究報告会では社会学だけでなく、物理、法、教育といった様々な分野における話を聞くことができてとても勉強になりました。すべての研究がとても興味深いものであったが、特に物理の分野の報告はとても興味深かった。私たちが普段よく耳にするセシウムという物質だけでなくストロンチウムという物質についての説明があり、ストロンチウムというのは測定が困難ではあるが、セシウムよりも人体に影響があるという事実に少し驚いた。難しい化学式などはよく理解できないが、物理という普段聞く機会がない分野の話というのは非常に面白かった。
 私は東北大の河村さんの話も興味深いものがあった。震災と政治というテーマで、国会議員は被災地から選ばれないことであったり、投票においては、コミュニケーション・ネットワークの分断やソーシャルキャピタルの喪失、感傷による棄権などで投票の質が下がるといった現状を説明していただいたが、現地の人の声というものはとても説得力があり聞いていて納得ばかりしてしまった。
 今回の報告会で私が感じたことは一言に復興しようとみんなが言っているが、目に見える問題から目に見えない問題まで、問題は山のようにあると感じた。また、ある特定の問題を解決すれば復興するのではなく、幅広く解決していかなければならないと感じた。国民一人一人が自分が復興するためには何をすべきか、その役割を考え行動しなければ復興はより難しくなっていくのではないかと思った。

2012年8月2日木曜日

10DA260B 増田美佳

先日の研究報告会では新しい発見がありました。

仙台市の調査結果の発表の中では「被害に階層差が見られなかった」というのが印象的でした。これが、支援活動がうまくいった結果からか、そもそも関西より階層差が少ないからかは気になります。また、発表の中では触れられませんでしたが、資料の「東日本大震災における十分報道されなかった被害や出来事」はとても興味深かったです。この「内側からの視点」がこれからのために必要不可欠だろうと感じました。
授業実践研究の発表の中では「学生の発達段階や状況に合わせた教材、講義が必要」というコメント達に納得しました。確かに、実際体験した人とそうでない人の差は大きい。曖昧なことしか話せないのは当然でしょう。しかし、被災地から離れた、小中高では具体的な授業は大切になると思います。やり方次第で大きな発見をさせることができるのではないでしょうか。そのために必要なのは確かに「教材」。ただ、文科省がつくる「スバラシイ1冊」より、教師が自分のやり方に合わせて選べるように「様々なタイプ」が必要になるでしょう。こういう時事的な出来事を教えるには教師の能力が大事でしょうが、より負担を減らすため、アイディアを浮かびやすくするため、さまざまな教材の選択肢を与えてあげればハードルは下がるのではないかと思います。そして、東北大学の教授もおっしゃってましたが、こういう話を導入に使えば、どの科目でも扱うことができます。生徒もリアリティをもって勉強することができるでしょう。より多くの学校で時事が扱われるようになれば良い。このようなことを考えていました。