2012年8月8日水曜日

09DA146J 向井 涼太郎

7月28日の震災研究発表会は、理学部、社会学部、異文化コミュニケーション研究科の発表を聴き、「震災」という一つの事象に対しての様々な視点による分析や研究、考察の報告を知ることができ、私にとっては貴重な経験と新たな思考の材料を得ることができた時間でした。

 まず理学部の発表は、普段は社会学部という「文系」のカテゴリーに所属している私にとっては少し難解でしたが、同時にセシウムとストロンチウムの半減期や新規測定法の話は新鮮であり、普段は認識していない視点からの考えを知ることができ嬉しかったです。

 そして社会学部の発表である「震災被学の格差に関する統計的社会調査による実証研究ー震災被害と社会階層の関連」で疑問に思ったのは、「大企業」というカテゴリーであり、私は分析でアンケートの問31と同じ様な変数を置き換えて「大企業」という変数を製作したこともあって、何人以上いれば「大企業」に属するということになっていることにしたのか?と思いました。

資産と被害の関連では、高い資産を持てばそれだけ震災に備えれると考えていた私にとって、地位が高い程、持っている資産が大きいため被害総額も多くなるという答えは予想外でした。 また震災における被害で大きな影響を与えるのは自身への被害だけではなく、友人の被害なども本人の選挙などへのモチベーションに影響を与える、また逆に震災によってコミュニケーションが増えるという「ソーシャルネットワークの喪失、増加」という観点は今後の私の卒論にも加えていきたい要素になりました。

 最後の異文化コミュニケーション研究科の発表は震災とその後の学校学習の関連についてのものであり、私としては二回に渡るアンケート調査の回収法や回収率の低さなどが気になりましたが、震災後の教材、授業の変化という観点は考えたこともなく斬新でした。 また質的調査という、普段の自分達がやっている量的調査とは違うものであり、一人一人の意見が分かりやすいというメリットや全体的な変化や量の比較がしにくいというデメリットも感じることができたのが良い経験になりました。 あと被災地である東北の回収率が低いのは回収法自体の問題や彼らの心の傷が癒えていないことを表している、と考察できます。

 3・11事件という東日本大震災はそこにいる人々の生き方、考え方を大きく変化させてしまうものであり、テレビや新聞などのニュースでは見えない実態を感じる、知るためにまだまだ多くの観点からの調査や分析を行っていく必要性があると、発表会の内容を通して私は思いました。

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